頭痛
頭痛に悩まされている人は非常に多く、とても身近な病気です。日常的なものだと軽く考えず、その中に危険な脳の病気が隠されていないか見極めることがとても重要です。
頭痛には、脳や身体に病気がないのに起きる慢性的な頭痛と、病気が原因で起きる危険な頭痛とに分けられます。頭痛の多くは、慢性的な危険でない頭痛がほとんどですが、一部は命に関わる危険な頭痛の場合があります。危険な頭痛の場合、今までに経験したことのない痛みが起きたり、意識を失ってしまったりします。ただし、脳の病気が隠れているにも関わらず、分かりにくい頭痛もあるので、いつもと違う気になる症状を感じた時は、早めに受診していただき、早期治療することがとても重要です。
原因となる病気
急性頭痛
くも膜下出血、脳出血、髄膜炎、脳炎、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍 など
慢性頭痛
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、高血圧、低血圧、うつ病、眼精疲労、睡眠時無呼吸症候群 など
脳卒中
脳卒中は、三大生活習慣病の一つで、発病すると命に関わる重大な病気です。脳には、たくさんの血管が張り巡らされていて、身体を司る最も重要な臓器と言えます。脳の血管が、詰まったり破れたりして正常に働かなくなる病気が脳卒中です。血管が詰まるのが「脳梗塞」、血管が破れて出血するのが「脳出血」「くも膜下出血」です。いずれも、脳が正常に働かないことにより、言語障害、意識障害、麻痺などの後遺症が残ってしまう場合があります。しかしながら、脳卒中は、発病前に生活習慣を見直し予防することができる病気です。普段から、定期的に検診を受け生活を見直すことが何より大事です。
原因となる病気
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳血栓症、脳塞栓症、一過性脳虚血発作、脳腫瘍、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、もやもや病 など
このような症状はありませんか?
■急な頭痛、めまい
■手足のしびれ
■ろれつが回らない
■箸がうまく持てない
■字がうまく書けない
■ものが二重に見える
上記症状にひとつでも当てはまるものがあれば、それは危険な前兆かもしれません。早急な受診をオススメします。
認知症
認知症とは、様々な原因により脳の細胞が正常に働かなくなってしまい、障害が起きて日常生活に支障が出ている状態を指します。認知症は、脳の神経細胞の異常が原因で起きる「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」と、脳の血管の病気が原因で起きる「脳血管性認知症」と大きく3つに分けられます。脳神経が原因の認知症は、服薬で症状が進むのを遅らせることができます。脳血管の病気が原因の認知症は、脳血管の症状に対しての治療を行います。認知症の治療は、早ければ早いほど投薬などで効果が得られるので、早期発見がとても重要です。
認知症のもの忘れは、加齢によるもの忘れとは違います。気になる症状があれば、一度受診していただくことをオススメします。
このような症状はありませんか?
■同じことを何度もしたり、言ったりする
■忘れ物や探し物が明らかに増えた
■料理や簡単な仕事や計算に時間がかかるようになり、ミスが増えた
■約束の日時や場所を間違える
■慣れた道でも迷うことがある
■落ち着きがなくなり、怒りっぽくなった
■身だしなみに気を遣わなくなった
手足のしびれ
手足のしびれは、日常的に起きやすいとても身近な症状です。長時間座っていてしびれたなど一時的なしびれの場合は、あまり心配はいりませんが、しびれが長く続いたり、範囲が広がりしびれがひどくなったりする場合は、何らかの病気が隠れているかもしれません。また、しびれている部位によって、考えられる病気が変わってきます。しびれるのは、片方なのか左右対称なのか、どの部分がしびれているのか、どんな時にしびれを感じるのか、患者さまの症状をカウンセリングし、脳外科と整形外科どちらで治療すべきか診断いたします。しびれを起こす原因となる病気には、様々なものがありますが、中でも脳の病気が原因で起きるしびれは、もっとも重大で早期発見がとても重要です。我慢できるからと、そのままにせずに、気になる症状があればすぐにご相談ください。
原因となる病気
脊椎・神経根の病気
脊髄腫瘍、椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、坐骨神経痛、肘部管症候群、腱鞘炎 など
末梢神経の病気
糖尿病、リウマチ、ビタミン欠乏症(脚気)、がんなどによる多発性神経炎、手根管症候群、足根管症候群 など
脳の病気
脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、脳腫瘍、一過性脳虚血発作 など
骨粗しょう症
「骨粗しょう症」とは骨の密度が低下したり骨質が劣化することによって骨がスカスカになり、骨の強度が低下し骨折しやすくなる骨の病気です。「骨粗しょう症」が進行すると、ちょっとよろめいて手をついただけや、くしゃみをしただけなどのほんのわずかな衝撃で骨折してしまうことさえあります。一度骨折すると、他の骨に負担がかかることで連鎖的に骨折を引き起こすこともあります。当院では、骨粗しょう症診断専用の機器で検査し、骨折のリスクや年齢、通院の頻度などを考え、お一人お一人に合った治療をご提案します。
このような症状はありませんか?
■以前より身長が縮んできた
■背中や腰が丸くなってきた
■背中や腰に痛みを感じる
■お腹がすぐにいっぱいになる
■息切れがする
上記症状にひとつでも当てはまるものがあれば、受診をオススメします。
腰痛
腰痛は、慢性的なものから急に起きるものまでさまざまで、悩まされている人はとても多いです。腰は身体の要なので、腰痛がひどいと身体が思うように動かせなくなったりもします。日常生活に支障をきたしてしまうと、体力も落ち精神的にも落ち込んで、また腰痛が起きやすくなったりと悪循環になってしまいます。そうなってしまう前に、日常的に姿勢に気を付けたり体操したりすることも重要です。また、腰痛は痛む箇所によって疾患が異なります。しかし、我慢すると痛みが引いてしまったりもするので、そのままにしてしまうケースも少なくありません。特に心配のいらない腰痛は、自然に治ることが多いですが、中には、重大な疾患が隠されている場合もあります。
当院では、痛みの原因を診察と検査により診断し、患者さま一人ひとりに合った治療を進めていきます。専門の治療が必要な患者さまには総合病院をご紹介いたします。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
原因となる病気
腰(脊椎)が原因のもの
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、座骨神経痛、骨粗鬆症、骨軟化症、強直性脊椎炎、化膿性脊椎炎、脊椎カリエス など
腰以外(内蔵の病気)が原因のもの
急性腎盂腎炎、尿管結石、子宮がん、卵巣がん、胆石症、胆のう炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍 など
このような症状はありませんか?
■腰痛とともに発熱している
■日増しに痛みが強くなる
■寝ているときや何もしなくても痛む
■癌の既往歴がある
■足の麻痺や排尿困難が見られる
上記症状が見られる腰痛は要注意です。早めの受診をオススメします。
肩痛
肩の痛みは、肩関節の炎症からくる痛みや、頸椎の病気からくる痛みや、皆が悩まされている筋肉の疲労いわゆる肩こりと、さまざまです。とても身近な症状で、症状によっては日常生活に支障がないことも多いので、軽視されがちですが、自己判断で一時的に対処したり、無理して動かし続けると悪化してしまうこともあるので注意が必要です。
まずは、問診で肩のどの部分が痛むのか、可動範囲はどのくらいなのかなどカウンセリングをして、レントゲンなどで骨や関節に異常がないか調べ病名を診断します。骨や関節に異常がない場合のみ、筋肉をほぐしても大丈夫と言えます。まずは、受診していただき、肩の痛みの原因を調べることが重要です。
原因となる病気
肩関節周囲炎(五十肩、四十肩)、腱板断裂、頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、野球肩、反復性肩関節脱臼 など
ひざ痛
体重を支え、歩いたり走ったりするときに足の動きをコントロールしている膝には、常に大きな負担がかかっています。そこへ、生活環境や体質などが要因でさらに負担がかかる状況が続くと、さまざまな障害や疾患へとつながります。仕事などでの膝の酷使、加齢による膝の老化、肥満、スポーツや事故などでのケガ、と要因はさまざまです。また、普段の姿勢が片方に偏っていたりしている場合も膝へ負担がかかります。心当たりのある方は、普段からなるべく膝に負担がかからないよう工夫したり、運動したりして周辺の筋肉を動かしたりすることは重要です。
痛みの原因がはっきりしていて症状が軽い場合は、数日様子を見ても大丈夫ですが、痛みが激しい場合や何もしなくても痛む場合、膝で身体を支えられないなどの場合は、早めの受診をオススメします。当院では、痛みの原因を診察と検査により診断し、患者さま一人ひとりに合った治療を進めていきます。
原因となる病気
変形性膝関節症、半月板損傷、靱帯損傷、膝蓋大腿関節症、膝蓋軟骨軟化症、膝蓋腱炎、関節水腫、痛風、関節リウマチ